Ubuntu 16.04LTS が2016/4/22(日本時間)にリリースされましたね。
UbuntuのLTS (Long Term Support)版は5年間のセキュリティアップデートなどのサポートが付いているので、
急いで次版にアップデートする必要も無いでしょうが、
せっかくなので最新版への更新手順をメモします。デスクトップ版であればGUIからも更新できますが、コマンドを前提の手順を示します。
普段のアップデート手順
下記コマンドで普段のアップデートは実施しているかと思います。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
下準備
バックアップなど必要に応じて作業しておいてください。
do-release-upgradeコマンドがない場合はパッケージを追加してください。
$ sudo apt-get install update-manager-core
手順1
まずアップデート前のバージョンを確認しておきます。
$ lsb_release -d
Description:    Ubuntu 14.04.4 LTS
 デスクトップ版であれば、ログイン時にバージョンも表示されています。
デスクトップ版であれば、ログイン時にバージョンも表示されています。
 コマンドからも確認は可能です。
コマンドからも確認は可能です。
手順2
リリースチャネルを確認
$ cat /etc/update-manager/release-upgrades
「Prompt=lts」になっていれば、LTS版のみが更新対象となります。
 
手順3
$ sudo do-release-upgrade
2016/5/3時点では、
実行しても新しいリリースがないと表示されるかと思います。
新しい Ubuntu のリリースをチェックしています
新しくリリースされたものはありません
これは「http://changelogs.ubuntu.com/meta-release-lts」にまだ16.04LTSが記載されていないから、だと思います。
 
またSSHからコマンドを実行した場合にも警告メッセージが表示されることがあります。万が一に備えてリモートではなく直接マシンにログインしたほうが良いです。
手順4
手順3でダメな場合は、「-d」オプションを付けて開発版も対象にしてしまいます。
$ sudo do-release-upgrade  -d
 
手順5
アップグレードの確認メッセージが表示されます。
アップグレードを開始しますか?
XX 個のパッケージが削除されます。XXX個の新規パッケージがインストールされます。XXXX個のパッケージがアップグレードされます。
合計 978 M をダウンロードする必要があります。このダウンロードは約 3 分かかります。
アップグレードをインストールするのに数時間かかることがあります。ダウンロードが完了してしまうと、処理はキャンセルできません。
 
yを押して続行します。
ダウンロードと展開が始まります。それなりに時間がかかりますので、そのまま正座で待機します。
 
手順6
パッケージの削除するかどうかを質問されます。削除する場合はyを入力して続行します。
古いソフトウェアを検索しています
パッケージリストを読み込んでいます... 完了  
依存関係ツリーを作成しています           
状態情報を読み取っています... 完了      
データ構造を構築しています... 完了      
データ構造を構築しています... 完了      
サポートが中止された(あるいはリポジトリに存在しない)パッケージを削除しますか? 
258 個のパッケージが削除されます。 
パッケージの削除に数時間かかることがあります。 
 続行する[yN]  詳細 [d]
 
手順7
再起動の確認メッセージが表示されます。
再起動する場合はyを入力して再起動します。
手順8
起動が完了すると、ログイン画面に「16.04LTS」の表示が確認できます。
コマンドを実行してバージョンを確認します。
$ lsb_release -d
Description: Ubuntu 16.04 LTS
$ 
 コマンドからのバージョン確認例
コマンドからのバージョン確認例
 デスクトップ版でのログイン時のバージョン表示(16.04LTS)。
デスクトップ版でのログイン時のバージョン表示(16.04LTS)。
これでアップグレードは終わりです。お疲れ様でした。